助産師とは・・・

日本における助産師の法律の規定 −保健師助産師看護師法より−

 「助産師」とは、厚生労働大臣の免許を受けて、助産又は妊婦、じょく婦若しくは新生児の保健指導を行うことを業とする女子をいいます。

 助産師は、助産師国家試験に合格し厚生労働大臣の免許を受けなくてはなりません。

助産師国家試験の受験資格

看護師国家試験に合格した者、保健師助産師看護師法第21条各号のいずれかに該当する者又は同法第53条第1項に規定する者であって、かつ、次のいずれかに該当するもの

(1) 文部科学省令・厚生労働省令で定める基準に適合するものとして、文部科学大臣の指定した学校(以下「指定学校」という。)において6か月以上助産に関する学科を修めた者
(2) 文部科学省令・厚生労働省令で定める基準に適合するものとして、厚生労働大臣の指定した助産師養成所(以下「指定養成所」という。)を卒業した者。
(3) 外国の看護師学校を卒業し、又は外国において看護師免許を得た者であって、厚生労働大臣が(1)又は(2)に揚げる者と同等以上の知識及び技能を有すると認めた者

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〔日本における助産師制度の変遷〕

 助産師は、「産婆」という名称で江戸時代から職業として一般化していましたが、その業務の関係法規がはじめて公布されたのは、明治元(1868)年の太政官布達のことでした。
 明治7(1874)年、東京・大阪・京都の主要都市三府に発布された医制では、産婆は免状制となり、産科医との業務区別が明確化されました。
 明治32(1899)年には産婆規則と産婆試験規則、ならびに産婆名簿登録規則が公布された。これらの法律により、産婆の資格、試験、産婆名簿の登録、業務範囲などが規定され、ここにはじめて、全国レベルでの産婆の資質水準の統一が図られたのです。
 昭和23(1948)年、保健婦助産婦看護婦法(保助看法)が制定されました。この法律によって、それまでの「産婆」が「助産婦」に改称され、看護教育を基盤とした助産婦教育制度が定められ、また、それまでの県登録の業務免許から国登録の生涯免許に改正されました。現在の助産師の規定はこの保助看法に基づいています。
 尚、平成14年度3月1日より、従来の「保健婦助産婦看護婦法」は「保健師助産師看護師法」と改正されました。この改正に伴い、「助産婦」という名称も「助産師」と改められました。

参考文献
新日本法規出版株式会社(編):平成13年度版 看護六法より.新日本法規出版株式会社,2001.
(社)日本助産婦会(編):60年のあゆみ.日本助産婦会出版部,1988.
岡本喜代子:助産婦活動の歴史.ペリネイタルケア,夏季増刊,1999.

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助産師の定義

〔助産師の定義−国際助産師連盟(ICM)”Definition of the Midwife”−〕

 A midwife is a person who, having been regularly admitted to a midwifery educational programme, duly recognized in the country in which it is located, has successfully completed the prescribed course of studies in midwifery and has acquired the requisite qualifications to be registered and/or legally licensed to practise midwifery. The midwife is recognized as a responsible and accountable professional who works in partnership with women to give the necessary support, care and advice, labour and the postpartum period, to conduct birth on her own responsibility and to provide care for the newborn and the infant. This care includes preventative measures, the promotion of normal birth, the detection of complication in mother and child, the accessing of medical care or other appropriate assistance and the carrying out of emergency measures. The midwife has an important task in health counseling and education, not only for the women, but also within the family and the community. This work should involve antenatal education and preparation for parenthood and may extends to women’s health, sexual or reproductive health and child care. The midwife may practise in any setting including the home, community,hospitals,hospitals, clinics or health units.

 助産師とは、その国において正規に認可された助産師教育課程に正規に入学し、助産学の所定の科目を履修したもので、助産業務を行うために登録され、また/あるいは法律に基づく免許を得るために必要な資格を取得したものである。
 助産師は、女性の妊娠、出産、産褥の各期を通じて、サポート、ケア及び助言を行い、助産師の責任において出産を円滑に進め、新生児及び乳児のケアを提供するために、女性とパートナーシップを持って活動する。これには、予防的対応、正常出産をより生理的な状態として推進すること、促すこと、母子の合併症の発見、医療あるいはその他の適切な支援を利用することと救急処置の実施が含まれる。
 助産師は、女性のためだけではなく、家族及び地域に対しても健康に関する相談と教育に重要な役割を持っている。この業務は、産前教育、親になる準備を含み、さらに、女性の健康、性と生殖に関する健康、育児におよぶ。
 助産師は、家庭、地域(助産所を含む)、病院、診療所、ヘルスユニットと様々な場で実践することができる。

この定義は,2005年7月19日オーストラリア ブリスベンで開催されたICM評議会において採択された。1972年のICMの「定義」および1999年の修正案は廃止する。

註)ヘルスユニット
発展途上国等における組織化された保健医療提供システムの中で、住民が最初に診断と治療処置を受ける施設のこと。ヘルスポストとも呼ばれる。

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